映画『水は海に向かって流れる』の悲しみの酷評レビュー(ネタバレ・閲覧注意)です。
要約::工事中
※映画や漫画原作のネタバレがありますので、嫌な方は閲覧をお控えください。
※批判的な内容を含む予定ですので、嫌な方は閲覧をお控えください。
以下、しばし余白
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おすすめパターン
①原作を読む→映画を見る
②原作を読まずに映画を見る→原作を読む
③原作を読む→映画を見ない
原作はとても面白いので、ぜひ読んでみてください。
人によって好みはあるかと思いますが、私はすごく好きです。
好きな漫画ランキングでも上位(トップの方)に入ります。
ほんわかとした絵柄や空気感、会話のユーモアや面白さの中に
シリアスなテーマが同居しつつも重くなりすぎず、
終わり方も素敵です。
表紙が気になったり、1話試し読みをしてみて気になるようだったら、
まずは1巻を手に取ってみたら嬉しく思います。
何から話そうか。
背景から話そうか。
『水は海に向かって流れる』が映画化され、
主演が広瀬すず、
主題歌がスピッツと知った時、
「これは宿命だな」と思った。
俺は漫画原作「水は海に向かって流れる」の大ファンで、
広瀬すずの大ファンで、
スピッツの大ファンだったからだ。
それぞれの好き度が100とかなので、
100の3乗で1,000,000くらいは楽しみだったと言える。
(全体の中の上位1%^3で1/1,000,000くらいの楽しみさという感覚だが、
伝わりにくいようなので上記のような表現にした)
ただまあ、その時から不安はあった。
漫画原作の「榊さん」と「広瀬すず」に、イメージ違いな部分があったからだ。
榊さんはまあ美人ではあるけど、素朴で、生活感のある中でもOLをしているタイプの美人だ。
広瀬すずは何ていうか顔面つよつよのバチボコ美人で、
広瀬すずは好きでも「榊さん役は合わないんじゃないか?」と思っていたからだ。
((ネタバレ?)でもその辺の違和感は、今になってみればそんなになかったかもしれない。
(女優・広瀬すずが、榊さんをうまく演じていたということ(…?))
しかしそのあたりの不満は、脚本・演出・監督(どのあたりなのかはわからん)へとつながっていく)
あと、原作3巻分のボリュームを2時間にまとめるのは短いんじゃないか、とは思っていた。
全然、途中までとかでいいんじゃないか、、とも思ったけど、
それじゃ映画が成立しないか。
…じゃあどうすれば良かったんだろう?とも思う。
(自分が制作側の立場で、「じゃあどうにかできたって言うんか!」と言われたら
全然そんなことはないし、ごめんなさいって感じだけど、
なるべく建設的な意見も出していきたいと思う)
まあ、結論から言うと非常に残念な映画というか、
自分の経験からすると
今まで見てきた中で最低の映画で、
今後もここまでの思いをすることはないであろう、という
暫定ワースト1映画 in my life なわけですが
ま、映画を見てから、記事を書くまでにも色々考えてですね…
「そこまで最低な映画だったか?
何から何まで最悪だったか?
なぜそこまでそう思ったか?」
みたいな論点を、整理していきたいと思っているわけです。
一言でいえば「逆ポトラッチ丼」。
ポトラッチ丼とは、原作または映画を見た人にはわかると思いますが
そうでない人のために説明すると、
榊さんが時々作る、
かなり上等な肉を
フツーの玉ねぎとフツーの麺つゆで
暴力的に煮付けた丼ぶり(とてもおいしい)のこと。
(出典:『水は海に向かって流れる』)
つまり、調理は普通・適当でも
めちゃ良い肉(食材)を使って料理をすれば
めちゃ美味い料理ができるという(身もふたもない)ことなのですが、
まぁ逆ポトラッチ丼。
こんなに上質な素材を揃えても
こんなことになってしまうんだ…という
絶望と敗北の丼ぶりのことです。
あんまり、クソ映画みたいな強い言葉は使わないようにしようと思うのですが、
原作未了の人にとってもたぶん面白くない映画だと思うのですが
その良くない指数が100だとすると
原作の大ファンだと、良くない指数が1,000,000くらいになると思います。
つまり俺のこの感覚は、
原作の大ファンであるが故のものであるということです。
感覚的には、ほぼ常に
ハラハラ・ドキドキ・冷や汗(比喩)・心臓を握られているような感覚でした。
だから個人的には、タイトルを
『新解釈:水は海に向かって流れる』とか
『超訳:水は海に向かって流れる』とかにしておいてもらえたら良かったかと思います。(そうはならない)
あと、原作は大好きな漫画で何度も読み返したけど
最後に読んでから日が経っていて、
「原作と明らかに違う場所」はすぐにわかっても
「原作と微妙に違う(かもしれない)」場所は
「こんな感じだったっけ…?(俺の記憶が違う?映画が違う?)」という情報処理のストレスが発生する
という場所が無数にあり、脳が破壊される感覚でした。
冒頭の数十秒、駅のシーンは良かったです。
でも榊さん(広瀬すず)が迎えに来て、
「ああこれは榊さんの解釈違いかな」と不安になりました。
原作の榊さん(最初の方)は、淡白で無表情だけど、敵意があるとかではない(と思う)けど
映画の榊さん(最初)は、ぶっきらぼうで、つんけんしてて、怒っている
ように描かれていると思いました。
で、家に行ったら泉谷くんがいるし(原作では後でルームメイトと判明)
ここで、「ああ、原作から改変された脚本なんだな」と気づきます。
尺もあるでしょう。
決められた上映時間に落としこむために、エピソードを取捨選択したり
エピソード内の情報を削ったり、足したり、いじったり、、
いや、書いててつらくなってきたな。原作がアニメ化や実写化するのを楽しみにしている人たち、
毎回こんな葛藤を胸に秘めてるの?
素直に尊敬するな、、(俺はそういうコンテンツ関係そこまで明るくない)
まあだから、、、映画のネタバレになるけど
あるシーンで、原作知らない人でも
・冬の海に入るのは寒いのでは?
・海に入る必然性は?
みたいな引っ掛かりがあると思うし、原作を知っていれば
・あのシーンはそもそも夏
・旅館と海の順番が違う
・ファミレスが高級なレストランになっている
とか、
・ニゲミチ先生が高校の校庭に入ってきて変質者扱いされ、謎の紙芝居で情報を伝える
シーンでも、
原作未了の人でも
・連絡はLINEとか電話で良いのでは?
と思うと思うし、原作を知っている人からすると
・そもそもそんなシーンはない
というストレスがかかるわけです。
常時そんな感じでした。15分とか20分の時点で最悪だったのでもう帰ろうかと思ったけど
これを見届けるのは義務だと思い最後まで見ました。
映画館で見れたのは良かったです。
個別論点を挙げればきりがないし、
別に網羅的にあれが違うこれが違うをするつもりもないし不毛なので、
それはこの辺にしておきます。
あとまあ、何から何まで気に食わないわけでは全然なくて、
演者の人の演技は良い感じだったし
こう、シーンの画的な美しさや良さはすごいありました。
だからまあ、なんでこんなことになっているかというと
俺が原作ファンで、それが映画に落とし込まれる際の
悪い差分が、承服しがたいということになっているようです。
ただまぁ、僕は【推しの子】の原作を読んでいるので、
第5章「2.5次元舞台編」で描かれていたように、原作のメディアミックス時に
なんか微妙なものが出来上がっても、
それは「誰かが悪意を持って作品の質を落とそうとしているわけではない」ということは
理解しているつもりです。
まあでも、「理解しているから何だ」という話です。
誰が悪いとか言いたいわけではありません。
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だいたい言いたいことは言い終わりました。
どうやって結べばいいかわかりません。(内容が内容なので)
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まあとにかく、原作『水は海に向かって流れる』の1巻を読んでみましょう!
万人受けするかはわからないけど、10人中3~4人にはぶっ刺さる漫画かもしれません。
……ん?
皆様に紹介すべく試し読みページを色々探してみたら、
こちらのebook japanで1巻が無料で読めるみたいやんけ!!(2023/7/2まで)
良かったら読んでみてください!
自力で探してみたい人は「水は海に向かって流れる 試し読み」とかで検索
(1話試し読みもまあまあ面白いけど、上記で1巻分読んでみる方が絶対おすすめ、かな)
そうして全3巻読破してどっぷりハマったら
映画を見に行くのもいいかもしれません。
上記でボロクソ言って「映画を見に行こう」は皮肉に思われるかもしれないけど
まあ、見方によってはそういう所もあるけど、
自分的には見に行って良かったと思ってます。
色々考えるきっかけになったし。
なので、総括すると
漫画原作→強く推奨
映画→任意
という感じになりますかね。
少なくとも、漫画原作のファンが増えたらいいなと思っています。
、、、なんかすいませんでした。以上です。ありがとうございました!
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